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椎度はコートを取りに引き返そうとした。
しかし前進しようとした瞬間、脚に何かが当たった。
感触的に軟らかかったので何かと思い、慌てて下を見た。
すると、そこに見えたのは…車椅子の少女だった。
年は椎度と同じくらいだろうか、色白の女の子だ。
膝当たりを痛そうにさすっている。
「あ…あー!大丈夫ですか!?」
 まさか人を蹴飛ばしてしまったとは思わなかったため、椎度はか
なり動揺した。
「だ…大丈夫ですよ。ちょっと膝に当たっただけですから。」
車椅子の少女は痛みの中、精一杯の笑顔で答えた。
「ご…ごめんなさい!あ…ど…どちらへ向かわれるんですか?」
動揺のあまりどうでも言いことまで聞いてしまった。

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