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「え…。」
しかし、椎度は気にすることなくクリスマスムードの町へと姿を
消した。
「そ…そんな…有栖川さん…やっぱりダメみたい…。」
その時、有栖川は初めて華子が涙を流すところを見た。
いつも前向きで、どんなショックがあっても人前では決して涙を見
せなかった華子が初めて見せた涙。
その涙は純粋な女の子の気持ちそのものだった。
イブの夜の雪は、華子をつつみこむように、少しだけつよくなっ
た。
その頃、椎度は車椅子の少女の子をと思い出していた。
「…それにしても、あの子、あいつにそっくりだったな…。」
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