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メニューを一通り見終わると二人は店の中へ入った。店内は暖房の
あたたかい空気に満ちていて、落ち着いたBGMが流れている。
「いらっしゃいませ。2名様ですね?こちらのお席へどうぞ。」
 少々無愛想な店員が来てそう言った。まだ顔に幼さがある。学生
のバイトだろう。案内された席に着き、店員がメニューを置いて立ち
去ると、華子がこそこそと有栖川の耳元で言った。
「さっきの店員かっこよくない?!なんていうかクールな感じ…。」
 店員は灰色のヘアバンドを深く被り、ズボンは腰より低く履くス
タイルで、いかにもファッションには自信ありといった感じがした。
「あら…?もう乗り換えちゃうの…?」
 有栖川はからかうように言った。
「う…うるさいなあ…。あ、すいませーん!注文お願いします!」
 華子は近くを通りかかった店員を呼び止め、必死に話をそらした。

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