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それは椎度達が中学3年生の頃の話、桜が舞い踊る4月の初め。
新たな学年に胸躍らせる季節だ。
放課後、今日も椎度は図書室にいた。お目当ての本が見つからな
いのだろうか、窓際の本棚の本を取ったり戻したりを繰り返している。
「凛ー、この間俺が探してた推理小説知らない?」
椎度は、ドアのすぐ横にあるカウンターにいた凛に問いかけた。
「ん?返却されてないかな。昨日返却されたんだけどなあ…。」
凛はおかしいな、と言った表情で本棚を見た。
「思い出した!有栖川さんが借りたんだ…!」
「またあいつかよ…いっつも人の読みたい本横取りしやがって…。」
「大丈夫!どの道有栖川さん図書委員の仕事で今日も来るから、も
うちょっと待っててくれれば。」
凛がそういうと、ドアがガラっと開いた。
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