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「呼んだかしら…?」
 有栖川だった。どうやら先ほどの発言が聞こえていたらしい。
「え?!有栖川さんナイスタイミング!エスパーだー!」
 聞こえていたとは思ってもみない凛は仰天のご様子。
「あんな大きな声で名前言われたら、聞く気なくても聞こえるわ…。」
有栖川のその言葉に、しまったと言った表情の凛。
「有栖川、また人の読みたい本借りただろ。」
椎度はちょっぴり眉をひそめて、歯切れよく発音する。
「図書質の本はあなただけの物じゃないわよ…?」
 有栖川の正論に椎度は口をぱくぱくさせながら何も言えない。こ
んな二人のやりとりを凛は苦笑しながら見守っていた。
「それより凛ちゃん…今日は用事があるんじゃなぃの…?」
 有栖川は無言の訴えをする椎度を無視して、凛へ語りかけた。

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