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「ふう…。」
 椎度はため息を一つ小さくつくと、ゆっくりと体を起こした。枕
のそばに置いてあるアナログの目覚まし時計は、AM12時34分
を示す。
「もう昼か…飯何作るかな…。」
 共働きの両親を持つ椎度は、土日も平日も母親の料理を食べる機
会がない。いつも一階のリビングにあるテーブルの上に、書置きと
2000円が置いてある。椎度はこの2000円で材料を買い、簡
単な料理を作る。個人で食事を取る場合、コンビニエンスストアの
手軽な弁当には手を出さない。しかし、簡単ながら市販の弁当に引
けを取らない味のある料理を作る。
 椎度は私服に着替え、マフラー、ジャンパーを着込み、真っ白な
街へと出かけた。

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