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「ん、結構うまいな…。」
ホットケーキを一気に頬張り、コーヒーを一気飲みする椎度の姿
は、とてもこの喫茶には不似合いな光景だった。
ランチを食べ終わった椎度は、そのまま店を後にした。
「…身近にあなたのことを思ってる人がいるのに…。」
去る椎度の背中を見て、有栖川は一言そう呟いた。
つい最近までクリスマスムード一色だった商店街は、よく見ると年
末の大売出しなど違う意味で盛り上がっていた。
有栖川とのランチを終えた椎度は未だに機嫌が悪いようだ。椎度
はその気を紛らわせるために、駅前の本屋に立ち寄ることにした。
本屋内は暖房が暑いくらいに効いている。その暖房の風でゆらゆ
らと揺らめく「新作コーナー」と書かれた垂れ幕の掛かる下で椎度
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