Back / 目次 / Next

 テレビをつけたまま、椎度はテーブルの上の本を手に取った。
『あなたの風を感じた空』星子の姉にお礼に貰った本だ。
 椎度はすでに半分ほど読んでいた。
『この空めいっぱいに背伸びをすると、なんだか君がいるみたい。』
 この出だしが、椎度にとってはとても意味深い言葉として心に響
いていた。
 未だに凛の思い出が心に強く残る。しかし今は星子がいる。星子
の頼れる存在としていたい。しかしその気持ちとは裏腹に自信が持
てなかった。
 ふと、携帯の着信音が鳴っていることに気づいた。
 ポケットから携帯を取り出す。メールが一件、星子からだ。昨日
メールアドレスを交換していたようだ。
「件名:昨日はありがとう!

(93)

Back/目次/Next




Present by Milk Cafe*